メリット・デメリット

2026年10月6日

雪の重みに耐えられるか。中山で耐雪カーポートを選ぶ判断基準

 

この記事でわかること

✔︎
積雪量から必要な耐雪強度を割り出す計算手順
✔︎
柱と梁と基礎が担う構造上の役割の違い
✔︎
落雪方向と除雪動線を踏まえた配置の決め方

中山で耐雪カーポートを検討していると、耐雪50cmと100cmのどちらを選べばよいか迷う場面が出てきます。判断の軸は好みではなく、地域の垂直積雪量と雪質から求めた屋根1平方メートルあたりの荷重です。この数値を先に押さえておけば、製品の等級選びも柱の本数の判断も筋道が通ります。カタログの耐雪表記は雪下ろしをしない前提の数値ではなく、限界に達する前の除雪を織り込んだ設定になっています。本記事では、構造の違いから基礎の納まり、雪を捨てる場所の確保まで順に扱います。読み終えるころには、自宅の敷地に適した等級と配置を自分で判断できるようになります。

1. 耐雪カーポートと標準タイプの構造の違い

両者の差は見た目ではなく、骨組みの断面と支持点の数に表れます。標準タイプの多くは積雪20cm相当の荷重を前提に設計されています。一方で耐雪タイプは、50cm、100cm、150cmといった等級ごとに部材が組み替えられています。屋根材も違い、標準タイプがポリカーボネート板であるのに対し、耐雪等級の高い製品では折板と呼ばれる金属屋根が採用されます。折板は山と谷の形状で剛性を確保するため、同じ厚みでも変形しにくい特性があります。梁の断面はひと回り大きくなり、柱も肉厚の角材へ変わります。現場で多いのは、見積金額だけを比べて標準タイプを選び、初めての大雪で屋根が波打った例です。変形した屋根材は部分交換ができず、結果として建て替え費用が発生します。等級が1段階上がると本体価格は上がりますが、撤去と再設置の費用を考えれば妥当な差にとどまります。屋根の形状にも選択肢があり、平らに近い形と丸みのある形では雪の滑り方が変わります。丸みのある形状は雪が滑り落ちやすい反面、落ちた先の処理が欠かせません。カタログを見るときは価格の前に、屋根材の種類と梁の断面寸法を確認する順序をおすすめします。

屋根材と骨組みの厚みの差

屋根材は、荷重を梁へ伝える最初の部材にあたります。ポリカーボネート板は軽く採光性に優れる反面、雪が載ると中央がたわみます。折板屋根は金属板を折り曲げた形状で、たわみに対する抵抗が大きくなります。ただし折板は日射を通さないため、駐車場が暗くなる点は事前に確認が必要です。採光を残したい場合は、一部にポリカーボネートを組み込む仕様も選べます。折板とポリカーボネートでは本体価格にも差が生まれ、同じ間口でも見積額が変わります。屋根材の選択は明るさと強度の兼ね合いで決める形になります。

柱の径と支持点の数の違い

柱は、屋根が受けた荷重を地面へ流す経路です。標準タイプでは片側2本の柱で支える形式が主流になります。耐雪タイプでは片側4本、あるいは両側支持で6本という構成が用意されています。柱1本あたりの負担が減るほど、同じ荷重に対する余裕が生まれます。柱の断面も、標準タイプより一辺で20mm程度大きい製品が一般的です。駐車のしやすさと強度の両立を考え、柱位置は現地で確認しておくと安心です。

比較項目 標準タイプ 耐雪タイプ
想定積雪 20cm相当が中心 50cmから150cm相当
屋根材 ポリカーボネート板 折板など金属屋根が主流
柱の本数 片側2本が中心 片側4本や両側支持
明るさ 日射を通し明るい 折板部分は日射を通さない

参考ページ:DIYで楽しむ初心者のためのエクステリア入門

2. 積雪量から必要な強度を割り出す考え方

必要な強度は、積雪深に単位荷重を掛けるだけで概算できます。建築基準法では、積雪1cmあたり1平方メートルにつき20N以上、多雪区域では30N以上として計算します。30Nはおよそ3kgにあたるため、積雪1cmで1平方メートルあたり3kgと置き換えると理解しやすくなります。この換算で積雪50cmを計算すると、1平方メートルあたり150kgという数字が出ます。屋根面積が15平方メートルなら、合計で2,250kgの荷重が屋根に載る計算です。乗用車1台分をはるかに超える重さが、屋根の上に静かに積み上がっていきます。雪質でも重さは変わり、降ったばかりの新雪より、水を含んだ湿雪や締まった雪のほうが重くなります。現場で多い誤解は、見た目の高さだけで安心してしまう判断です。雪が沈んで高さが下がっても、重量そのものは減っていません。まずは自宅の屋根面積を測り、想定する積雪深での総重量を計算してみる方法が有効です。

積雪1cmあたりの重さを換算する

換算の基本は、積雪深と単位荷重の掛け算です。多雪区域の基準にならい、1cmあたり3kgで計算すると余裕を持った数値になります。積雪30cmなら1平方メートルあたり90kg、100cmなら300kgという結果です。雨が降った後の雪はさらに重くなるため、計算値には余裕を持たせる考え方が求められます。屋根面積は間口と奥行きを掛ければ算出でき、5m×3mなら15平方メートルです。算出した総重量は、車の台数に置き換えて家族へ伝えると実感が共有できます。この2つの数字を掛け合わせ、製品の耐雪等級と照らし合わせる手順で判断します。

地域の垂直積雪量を調べる方法

地域ごとの設計用の積雪深は、自治体が定める垂直積雪量で確認できます。この数値は建築確認の計算に用いられ、市区町村の建築指導を担当する窓口で調べられます。同じ市内でも標高差で値が変わる地域があるため、住所単位での確認が確実です。過去の最深積雪は気象庁の観測記録からも参照できます。2026年現在、記録的な大雪の頻度を考えると、垂直積雪量と同等以上の等級を選ぶ判断が現実的です。窓口で確認した数値は、見積依頼の際に施工店へ共有しておくと話が早く進みます。

積雪深 1平方メートルあたりの目安 屋根15平方メートルでの総重量
20cm 約60kg 約900kg
50cm 約150kg 約2,250kg
100cm 約300kg 約4,500kg
150cm 約450kg 約6,750kg

注意

カタログの耐雪表記は、その積雪深まで放置してよいという意味ではありません。多くの製品は、表示された積雪量に達する前に雪を下ろす運用を前提としています。設置後は取扱説明書に記載された除雪の目安を確認し、家族で共有しておく対応が必要です。

3. 柱の本数と梁の太さが果たす役割

柱と梁は、たわみと転倒の両方を抑える役割を担います。柱の本数は主に転倒や沈み込みへの抵抗、梁の断面はたわみへの抵抗として働きます。片側支持の製品は、屋根の先端側に支えがないため、雪が載ると梁の付け根に力が集中します。この集中を減らす方法が、柱を増やすか梁を太くするかの2択です。両側支持型は柱1本あたりの負担が最も小さく、耐雪等級を上げやすい構造になります。ただし柱が駐車位置の左右に立つため、乗り降りの幅が狭くなる面があります。施工の現場では、間口5.4mの敷地で両側支持を選び、ドアの開閉に不便が生じた例が見られます。梁を太くする方向で強度を確保すれば、柱の本数を抑えたまま等級を上げられます。選択の基準は、駐車動作を優先するか、開放感を優先するかで整理できます。実際の車のサイズを測り、柱の内側の有効幅を確認したうえで形式を決める流れが確実です。

片側支持と両側支持の違い

片側支持は、柱が並ぶ側だけで屋根全体を支える形式です。車の出し入れがしやすく、間口の狭い敷地でも設置できます。反面、屋根の先端が下がる方向へ力が働くため、耐雪等級には上限が生じます。両側支持は柱が左右に立ち、100cmを超える等級にも対応しやすい構造です。敷地の間口が6m以上あるかどうかが、形式を選ぶ最初の分岐点になります。

梁の断面が荷重に効く理由

梁は、断面の高さが増すほどたわみにくくなります。同じ材料でも、縦方向の寸法が大きいほど曲げに対する抵抗が上がる性質があるためです。そのため耐雪等級の高い製品では、梁の見付けが厚く設計されています。梁が太いほど天井高は下がるため、車高のある車では有効高さの確認が必要です。梁下の有効高さは製品ごとに幅があり、カタログの断面図で数値を確認できます。ルーフキャリアを積む車では、地面から梁下までの寸法を実測しておく対応が求められます。

柱の本数:本数が増えるほど1本あたりの負担が下がり、転倒への抵抗が増します。
梁の断面:見付けが厚いほどたわみに強く、有効高さは下がる関係にあります。
支持形式:片側支持は出入りが容易で、両側支持は高い等級に対応しやすい形式です。

4. 中山の敷地で雪下ろしができる配置

配置を決める条件は、屋根の外周に作業できる余地があるかどうかです。屋根に上らずに雪を下ろすには、長い柄の道具を振れる空間が要ります。目安として、屋根の外周に1m前後の空きを確保できると作業が成立します。建物の外壁とカーポートの間が30cmしかない場合、その面からは雪を落とせません。中山のように区画が整った住宅地では、建物と境界の間に配置を寄せる計画が多く見られます。その際、寄せた側の雪をどこへ落とすかが問題になります。施工の現場でよくあるのは、境界ぎりぎりに設置し、落とした雪が隣地へ流れ込む状況です。雪の置き場所を決めずに配置を確定させると、毎年の作業で行き詰まります。屋根の面積が広いほど、下ろした雪が占める体積も増えていきます。配置図の段階で、作業側と雪捨て場を書き込み、両方が確保できているかを確かめる進め方が確実です。

屋根に上らずに雪を落とす動線

雪下ろしは、地上から道具を届かせる前提で計画します。カーポートの屋根は人が乗る強度を想定していないため、上に立つ作業は避ける必要があります。使うのは伸縮する柄の雪落とし道具で、屋根の高さが2.5m前後であれば地上から届きます。柄を振る半径2m程度の空間があると、無理な姿勢を取らずに作業できます。設置前に道具の長さを測り、屋根の中央まで届くかを確認しておく方法が有効です。

雪の捨て場所を敷地内に確保する

下ろした雪は、敷地内で処理する前提で場所を決めます。屋根に50cm積もった雪を下ろすと、床面には1mを超える高さで積み上がります。そのため、屋根面積の3割程度の空地を雪の受け皿として見込んでおくと足ります。植栽や物置を置く場所と重ならないよう、冬季の用途を分けて考える整理が必要です。雪捨て場の地面は土のままで足りますが、排水の悪い場所を選ぶと春先までぬかるみが残ります。道路や隣地への投雪は避け、庭側や駐車スペースの奥へ寄せる計画が現実的です。

作業スペース:屋根の外周に1m前後の空きを残し、道具を振れる幅を確保します。
雪捨て場:屋根面積の3割程度を目安に、冬季専用の空地として空けておきます。
境界との距離:隣地側に雪が流れ込まないよう、外周と境界の寸法を図面で確認します。

参考ページ:外構工事初心者に役立つ基礎知識と成功のコツ

5. カーポートの屋根勾配と落雪の方向

屋根の勾配は、雪が滑り落ちる方角を決める要素です。カーポートは前流れか後流れのいずれかで設置され、低い側へ雪と雨が集まります。前流れは道路側へ、後流れは建物側へ排出する形になります。道路側へ落とす計画では、通行人や停車中の車に雪が落ちる危険が生じます。建物側へ落とす計画では、外壁や給湯器に雪が当たる可能性を検討しなければなりません。施工の現場で多いのは、勾配を意識せずに標準向きで設置し、玄関前に雪の山ができた例です。勾配の向きは設置後の変更ができず、やり直しには解体と再組立が必要になります。屋根の低い側には雨どいが付き、そこから融雪水が流れ落ちます。冬季はこの水が凍り、路面が滑りやすくなる点も判断材料です。屋根の低い側には融雪水も集まるため、その真下に自転車や物置を置く計画は避けます。落雪の届く範囲は屋根の端から1m前後を見込み、その帯には物を置かない運用にします。設置前に敷地を一周し、雪と水を集めてよい方角を1つ決めておく手順をおすすめします。

前流れと後流れの選び方

選択の基準は、落ちた雪を処理できる場所があるかという点です。前流れは道路側が低くなるため、歩道や車道に面した敷地では避ける判断が無難です。後流れは建物側が低くなり、雪が外壁との間に溜まります。建物との離隔が1m未満の場合、後流れは詰まりの原因になります。敷地に余裕のある側を低くする考え方で、向きを決める流れが妥当です。

隣地側への落雪を避ける

隣地への落雪は、近隣関係の悪化に直結する問題です。屋根の端は境界から離して配置し、雪が越境しない寸法を確保します。雪止め金具を取り付ければ、一度に大量の雪が滑り落ちる状態を抑えられます。雪止めは後付けが難しい製品もあるため、設置時に仕様を確認しておく判断が求められます。境界に近い側は、着工前に隣家へ屋根の位置を説明しておくと行き違いを防げます。

前流れ:道路側が低くなる向きで、通行への落雪を検討する必要があります。
後流れ:建物側が低くなり、離隔1m未満では雪が詰まりやすくなります。
雪止め金具:滑落の勢いを抑える部材で、設置時に仕様へ含めるか確認します。

6. サポート柱を後付けする場合の条件

サポート柱は、同一メーカーの純正品を使う点が前提条件になります。他社製や自作の支柱では、荷重の伝わり方が設計と異なり、かえって一点に力が集中します。純正品は取り付け位置が指定されており、梁の中央付近など決められた箇所で使います。着脱式は冬季だけ立てる運用が可能で、降雪期の前後で30分程度の作業になります。固定式は常設で、耐雪等級そのものを引き上げる目的で使われます。施工の現場で多い失敗は、大雪の予報が出てから探し始め、在庫がなく間に合わなかった例です。サポート柱は積雪期に需要が集中するため、秋のうちに取り寄せておく判断が確実です。設置場所の床が土のままだと、荷重で沈み込む可能性があります。取扱説明書には対応する製品型番が記載されています。購入前に、自宅のカーポートの型番を控え、適合品かどうかを確認する手順が必要です。

着脱式と固定式の違い

着脱式は、必要な時期だけ立てる補助部材です。冬の間だけ設置し、春に外して収納する運用になります。駐車のたびに柱を避ける必要がないため、通年の使い勝手を損ないません。固定式は常時立てたままで、構造の一部として計算される製品もあります。着脱式は収納場所も必要で、長さ2m前後の柱を置ける物置や壁面を確保しておきます。年間の降雪日数と駐車の頻度を比べ、どちらの負担が小さいかで選ぶ整理が妥当です。

設置位置と基礎の必要性

位置は、取扱説明書で指定された箇所から動かせません。梁のたわみが最も大きくなる場所に立てる設計のため、任意の位置では効果が下がります。設置面が土や砂利の場合、柱が沈んで支えにならない状況が起こります。受け金具を土間に埋め込む方式であれば、位置がずれず荷重も確実に伝わります。土間コンクリートを打つ段階で、受け金具の位置を先に決めておくと後の工事が不要になります。

サポート柱の確認事項

適合:本体と同じメーカーの純正品を選び、型番の対応表で照合します。
時期:降雪期は品薄になりやすいため、秋のうちに手配しておきます。
設置面:土や砂利では沈むため、受け金具と土間コンクリートで支えます。

参考:自宅を高級感あふれるエクステリアに仕上げる方法

7. 基礎の深さが強度を左右する理由

基礎は、柱が受けた力を地盤へ渡す部分です。屋根に載った雪の重さは柱を伝い、最終的に基礎で受け止められます。同時に、風や偏った積雪による倒れようとする力も基礎が抑えます。耐雪等級の高い製品ほど基礎の寸法は大きく、根入れ深さも深く指定されています。標準タイプで深さ40cm程度の指定でも、耐雪タイプでは60cm以上を求める製品があります。掘削量が増えるため、施工費と残土の処分費も上がります。現場で多い問題は、既存の土間コンクリートを壊さずに基礎を小さく納めようとする判断です。指定寸法を下回る基礎では、雪の荷重に対して設計どおりの性能が出ません。地盤が軟らかい敷地では、砕石を締め固めるなどの補強が必要になります。基礎の大きさは柱1本あたり一辺30cmから40cm以上まで、製品ごとに寸法が指定されています。掘った穴には砕石を敷いて突き固め、その上へコンクリートを流し込む手順で仕上げます。見積書では基礎の項目が別立てになっているか確認し、根入れ深さの数値が明記されているかを見る進め方が確実です。

根入れ深さと転倒モーメント

根入れとは、基礎を地面へ埋め込む深さを指します。深く埋めるほど、柱を倒そうとする力に対して周囲の土が抵抗します。片側支持のカーポートでは屋根が片持ちになるため、この抵抗が特に重要になります。深さが10cm足りないだけでも、想定した性能を下回る可能性があります。基礎の天端が土間の高さとそろっているかも、仕上がりと排水の両面で見ておきたい点です。施工時に基礎の寸法を写真で記録してもらうと、後の確認材料になります。

凍結深度と地耐力

寒冷地では、地面が凍る深さより下に基礎を据える必要があります。凍結した土は膨張し、浅い基礎を押し上げる現象が起こるためです。この深さは自治体ごとに凍結深度として示され、設計の基準に用いられます。凍結深度を下回る基礎は、数年かけて傾く原因になります。凍結深度は地域ごとに定められ、寒冷な地域ほど深い数値が示されます。地盤の硬さに不安がある場合は、施工店に簡易な調査を依頼する方法も選べます。

参考:外構工事で家の防犯性を高める具体的な方法

8. 土間コンクリートとの取り合いの納まり

土間とカーポートは、柱の基礎を先に施工する順序が基本です。基礎を先に据え、その周囲へ土間コンクリートを打つ流れにすると、掘削のやり直しが発生しません。逆に土間を先に仕上げると、基礎のためにコンクリートを斫る作業が加わります。斫った跡は色や質感が周囲となじまず、仕上がりにも差が出ます。工程としては、基礎の設置から養生を挟み、その後に土間を打つ順序が一般的です。現場で多い行き違いは、建築会社が先に土間を仕上げ、後から外構でカーポートを計画するケースです。この場合、斫りと補修で数万円規模の費用が上乗せされます。融雪水の排水も同時に考える必要があり、土間には勾配を付けて水を逃がします。柱の根元に水が溜まると、凍結と融解の繰り返しで劣化が進みます。カーポートの設置予定がある場合は、土間の打設前に位置を確定させ、両方の工程を1つの計画にまとめる進め方が有効です。

先行配管と後打ちの順序

順序を誤ると、やり直しの費用が発生します。照明やシャッターを付ける計画があるなら、電気の配管を土間の下へ通しておく必要があります。後から配線する場合は、土間を切断して溝を掘る作業が加わります。空配管を1本通すだけで、将来の追加工事を軽くできます。カーポート本体、電気、土間の3工程を1枚の工程表にまとめ、施工店と共有しておく対応が確実です。

伸縮目地と融雪水の排水

土間コンクリートには、伸縮目地を一定間隔で入れます。温度変化による膨張と収縮を逃がし、ひび割れの位置を制御する目的があります。目安は3m前後の間隔で、面積の広い駐車場ほど本数が増えます。水勾配は1〜2%を確保し、融雪水を道路側や排水桝へ導きます。目地材は経年で縮むため、数年ごとに状態を見て打ち替える手入れも計画に含めます。柱の根元が水の通り道にならないよう、勾配の方向を図面で確認しておくと安心です。

施工順序:基礎を先に据えてから土間を打ち、斫り作業を発生させません。
先行配管:照明や電動シャッターに備え、空配管を先に埋設しておきます。
排水計画:勾配と目地の位置を決め、融雪水が柱の根元に滞らないようにします。

9. 駐車場全体で考える除雪動線

除雪の負担は、雪を運ぶ距離でほぼ決まります。同じ積雪量でも、捨て場所が近ければ作業時間は半分以下に収まります。カーポートがあっても、車の前後や道路との境目には雪が残ります。特に道路の除雪車が通った後、敷地の入口には固く締まった雪が寄せられます。この置き雪は重く、朝の出発前に片付ける作業が必要です。屋根があることで駐車面の雪は減りますが、入口部分の作業は残る点を計画に含めます。現場でよく見られるのは、雪捨て場が敷地の奥にあり、毎回10m以上運ぶ動線になっている例です。距離が長いほど作業時間は延び、続けることが難しくなります。除雪機を使う場合は、機械が通れる幅と旋回できる余地も必要です。道具は玄関や物置の入口近くに置き、雪の中を取りに行かない配置にします。除雪の時間は1回20分から30分を見込み、出発時刻から逆算して起床時間を決めます。設計の段階で、入口から雪捨て場までの距離を測り、5m以内に収める配置を検討する方法が有効です。

除雪機と人力の分担

分担の考え方は、面積と雪質で切り分ける方法が現実的です。駐車面のような広い範囲は除雪機、車の周囲や段差はスコップという分け方になります。小型の除雪機でも、通行には幅80cm前後の通路が要ります。カーポートの柱と壁の間が狭いと、機械が入れず人力に頼る状況が生まれます。機種を決めてから、本体幅に合わせて通路の寸法を確保する順序が確実です。

雪の堆積場所と車の出入り

堆積場所は、車の視界を妨げない位置に決めます。敷地の入口付近に高く積み上げると、道路へ出るときの左右確認ができなくなります。積雪期は雪山が1mを超えることもあり、視界が完全に遮られる状態も起こります。入口から2m以内には積まないという決め事を作ると、危険を避けられます。敷地の奥や庭側を第一の置き場に定め、家族で共有しておく運用が有効です。

運搬距離:入口から雪捨て場までを5m以内に収めると作業が続きます。
通路幅:除雪機を使うなら、幅80cm前後の通り道を確保します。
置き雪対策:道路側に寄せられる雪を想定し、入口付近を毎朝空ける段取りを決めます。

10. 冬を不安なく越すための備え

冬の備えは、降雪前の点検と当日の判断基準の2段構えで整えます。点検は11月中に済ませ、ボルトの緩みと屋根材の割れを確認します。1年経つと固定金具が緩む場合があり、増し締めで解消できます。雨どいに落ち葉が詰まっていると、融雪水があふれて凍結の原因になります。当日の判断基準としては、積雪が製品表示の半分に達した時点で雪下ろしを始める運用が安全側です。耐雪50cmの製品なら、25cmを目安に作業へ移る計算になります。現場で多いのは、忙しさから作業を先延ばしし、雪が締まって重くなってから手を付ける例です。締まった雪は道具が入りにくく、作業時間も2倍以上に延びます。大雪の予報が出た日は、車を別の場所へ移す選択肢も検討します。2026年現在、気象情報は前日までに詳細な予報が得られます。点検の記録は写真で残し、翌年に同じ角度から撮ると変化を比べられます。降雪期に入る前に、点検日と作業の目安をカレンダーへ書き込んでおく準備が確実です。

シーズン前の点検項目

点検は、接合部と屋根面の2か所を中心に見ます。柱と梁をつなぐボルトは、手で触れて緩みがないかを確かめます。屋根面はひび割れや欠けがないかを地上から見上げ、変色や垂れも記録します。雨どいの詰まりは融雪水の流れを止めるため、落ち葉を取り除いておきます。点検で気になる箇所が出た場合は、降雪前に施工店へ連絡する対応が求められます。

大雪時の判断基準

判断の軸は、製品表示の半分という数値です。この基準を家族で共有しておくと、誰が見ても同じ行動を取れます。夜間に降り続く予報なら、就寝前に一度雪を落としておく判断も有効です。屋根がたわんで見える状態は限界が近い合図で、車をすぐに移動させます。無理に屋根へ上る行為は避け、地上から届く範囲だけで作業を進める運用が安全です。

冬支度のチェック

点検:11月中にボルトの緩みと屋根材の割れ、雨どいの詰まりを確認します。
作業の目安:積雪が製品表示の半分に達した時点で雪下ろしを始めます。
道具:伸縮式の雪落とし道具とスコップを、玄関近くに置いて備えます。

数値で選べば耐雪カーポートの判断は迷いません

中山で耐雪カーポートを選ぶ場合、垂直積雪量と屋根面積から荷重を算出し、その数値に見合う等級と基礎を選ぶ流れが確実です。配置は雪下ろしと除雪の動線から決めると、設置後の負担が下がります。まずは自治体の窓口で地域の数値を確認し、屋根面積を測るところから着手する形をおすすめします。

強度の決め方:積雪1cmあたり1平方メートル3kgで換算し、等級を選びます。
配置の条件:外周に1m、雪捨て場に屋根面積の3割を確保します。
工事の順序:基礎を先に据え、土間は後打ちで計画します。

耐雪カーポートに関するよくある質問

Q
耐雪50cmと100cmはどちらを選ぶべきですか

A. 自治体が定める垂直積雪量と同等以上の等級を選びます。

数値は市区町村の建築指導窓口で確認でき、同じ市内でも標高差で変わる場合があります。

Q
耐雪タイプなら雪下ろしは不要ですか

A. 不要ではなく、表示された積雪量に達する前の除雪が前提です。

耐雪50cmの製品であれば、積雪25cm程度を目安に雪を下ろす運用が安全側になります。

Q
サポート柱は後からでも取り付けられますか

A. 本体と同じメーカーの適合する純正品であれば可能です。

取り付け位置は指定されており、設置面が土の場合は受け金具と土間の施工が必要です。

Q
カーポートと土間はどちらを先に施工しますか

A. 柱の基礎を先に据え、その後に土間コンクリートを打つ順序が基本です。

土間が先だと基礎のために斫る作業が必要になり、補修費と仕上がりの差が生じます。

こちらも読まれています:初心者向け!失敗しない外構・エクステリア工事ガイド

FOURSIDE Team

「庭から始まる、 家族の新しい物語」

長野県松本市を中心に地域に根ざした外構・エクス テリアのデザイン・施工を実施。 庭を単なる 「家の 「外側」ではなく、 家族の笑顔を育み、 四季の移ろい を感じる「もう一つのリビング」 と考えています。 お客様一人ひとりのライフスタイルに寄り添い、 住まいの価値をさらに高める空間をプロデュース します。

  • 会社名 :株式会社エムズファクトリー
  • 創 業 :2014年4月1日
  • 代表者 :百瀬 貴宏
  • 会社HP:https://msfactory-garden.com/
  • 所在地 :〒390-1131 長野県松本市大字今井6961-1
  • 事 業 :外構工事一式、 エクステリア設計・施工、 造園、 塗装、リフォーム、 設備工事、造成工事、 害虫ブロック

NEXT

Flow

施工事例の流れ

こちらから