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2026年5月6日

松本市の街並みに調和するモダンな造園のアイデア

 


この記事でわかること

松本の歴史ある城下町の風情を壊さず、現代の住宅にも馴染む「和モダン」な庭づくりの鉄則がわかります。

狭小地や変形地でも、植栽の配置やライティングで空間を広く見せる高度な演出テクニックがわかります。

信州の厳しい寒さや乾燥に耐え、松本の気候に適した植物選びと管理のポイントがわかります。

国宝松本城を中心とした歴史的な景観と、北アルプスを望む雄大な自然が共存する松本市。この街で家を建てる際、庭(造園)は単なる飾りではなく、街並みへの敬意と自身のライフスタイルを表現する大切な要素となります。「せっかくの新築なのに、庭が建物とちぐはぐに見える」「松本の風景に馴染む落ち着いた庭にしたいけれど、古臭いのは避けたい」といった悩みを抱える方は少なくありません。ここでは、信州の風土を活かしつつ、洗練されたモダンさを取り入れた、令和の松本にふさわしい造園のアイデアを具体的に解説します。伝統と革新が交差するこの街で、時を経るほどに愛着が深まる庭づくりを考えていきましょう。

1. 城下町の情緒を活かした庭づくり

松本市の中心部は、かつての城下町としての名残が随所に見られます。なまこ壁の蔵や水路、そして遠くにそびえる山々。こうした背景を「借景(しゃっけい)」として取り込み、街全体と調和させるのが松本流の庭づくりの極意です。ここでは、歴史的背景を活かしたアプローチ方法を整理します。

街並みのカラーパレットを読み解く

松本の街並みには、特有の色調が存在します。それは、松本城の黒と白、そして周囲の木々の深い緑です。これらの色を意識的に庭のデザインに組み込むことで、唐突感のない落ち着いた空間が生まれます。

  • 無彩色の活用: 漆黒(しっこく)や墨色の石材、白砂利を基調に据えることで、モダンでありながら城下町の品格を演出できます。
  • 木材のトーン: 外構に使用するフェンスやデッキの木材は、少し落ち着いたダークブラウンやグレー系に寄せると、歴史的な建物との親和性が高まります。
  • 水辺の演出: 松本は「湧水の街」としても知られています。小さな水鉢や水盤を配置することで、街の記憶を庭に引き継ぐことができます。

「境界線」を柔らかくつなぐ

道路と敷地を高いブロック塀で完全に遮断するのではなく、地域とのつながりを感じさせる設計が、美しい街並みへの貢献となります。古くからある家々の生垣や石積みの技法を現代的に解釈してみましょう。

  1. 透け感のあるフェンス: アルミ製の格子状フェンスに木目調のラッピングを施したものを採用し、視線を適度に遮りながらも風や光を通す設計がトレンドです。
  2. 低めの石積み(野面積み風): 自然石をあえて不揃いに積み上げることで、松本の自然な景観との一体感を生み出します。
  3. 門柱の素材選び: 塗り壁に瓦を載せるような伝統スタイルではなく、シンプルなスクエア形状に「割肌石」を貼ることで、重厚感とモダンさを両立させます。
デザイン要素 城下町の情緒(伝統) モダンな解釈(現代)
色彩計画 黒漆、白漆喰、自然な木の色。 チャコールグレー、マットホワイト。
仕切り 高い土塀、竹垣、密な生垣。 縦格子フェンス、石積みと植栽の組合せ。
装飾 蹲(つくばい)、灯籠、松。 シンプルな水盤、間接照明、雑木。

関連記事はこちら:庭の印象を変える和風造園のコツとポイント

2. 松本での現代的な和モダン造園のコツ

「和モダン」という言葉はよく聞かれますが、単に和風と洋風を混ぜれば良いわけではありません。特に松本のような気象条件や景観の個性が強い場所では、「引き算の美学」が成功の鍵を握ります。

余白を活かしたミニマムな構成

和モダン造園において、最も重要なのは「何も置かない場所」を意図的に作ることです。空間が整理されることで、一本の木、一つの石が持つ存在感が際立ちます。

  • タイルテラスと砂利の境界線: 直線的なタイルテラスの横に、あえて不規則なラインで砂利や苔を配置することで、人工物と自然物の心地よいコントラストが生まれます。
  • フォーカルポイントの設定: 庭のどこに視線を誘導したいかを一箇所に絞ります。例えば、リビングの正面に美しい樹形の雑木を一本植え、その周囲を低木や石でシンプルにまとめます。
  • 素材の質感を揃える: 異なる種類の石や木材を多用しすぎず、素材のトーンを統一することで、現代的な洗練さが際立ちます。

メンテナンス性を考慮した和の演出

本格的な日本庭園は手入れが大変ですが、和モダンは「忙しい現代人」にも優しい設計が可能です。

  1. 防草シートと砂利敷きの徹底: 庭の大部分を「石の表情」で見せる構成にすれば、草むしりの苦労を劇的に減らせます。信州で採れる「安曇野石」などは、地域性も出せて非常におすすめです。
  2. 常緑樹と落葉樹のバランス: 冬の松本は落葉樹だけだと寂しくなりがちです。ソヨゴやハイノキといった常緑樹を適所に配置し、冬の間も「緑の骨格」を保ちます。
  3. 地被植物(グランドカバー)の活用: 苔は松本の乾燥した冬には不向きな場合があります。代わりにタマリュウやフッキソウなど、寒さに強く管理が容易な植物を選びます。

和モダン造園を成功させる3つのコツ


  • 水平ラインを意識した構造物(ベンチ、壁)を作り、空間に安定感を持たせる。

  • 植物の数は絞り込み、一本ごとの「樹形(枝ぶり)」の美しさにこだわる。

  • 夜の景観も考慮し、間接照明で「陰影」をデザインする。

3. 狭い敷地でも広く見せる空間構成

松本市内の住宅地では、限られた敷地面積の中でいかに豊かな庭を作るかが重要です。視覚的なトリックを駆使することで、物理的な広さを超えた開放感を演出することが可能です。

「奥行き」を作り出すレイヤー設計

手前から奥にかけて、複数の要素を重ねる(レイヤー化する)ことで、人の目は空間を実際よりも広く認識します。

  • 遠近法の活用: 玄関に近い位置には葉の大きな植物を、奥には細かな葉の植物を植えることで、視覚的な奥行きが強調されます
  • 斜めラインの導入: アプローチやタイルのラインを敷地に対して直角ではなく「斜め」に引くことで、移動距離が長く感じられ、広がりを演出できます。
  • 抜け感の確保: フェンスの一部を抜き、遠くの山や近隣の緑が見える「窓」のような空間を作ることで、視線が敷地外へと広がり閉塞感が解消されます。

縦の空間を活用する「空中庭園」的アプローチ

横の広さが取れないのであれば、高低差を活かして空間の密度を高めましょう。

  1. 立体的な植栽: 高木、中木、低木を立体的に組み合わせることで、狭い面積でも森のような深みを出すことができます。
  2. 壁面緑化・ウッドフェンスの活用: 壁面にワイヤーを張り、つる性植物を這わせたり、フェンスにハンギングバスケットを吊るしたりすることで、目線の高さに緑を増やします。
  3. 浮遊感のあるテラス: デッキの下部を少し奥に引っ込ませ、浮いているように見せる「フロートデザイン」は、足元が広く見えるため狭小地に有効です。
手法 期待できる効果 具体的なポイント
視線の誘導 敷地の境界を感じさせない。 一番奥に明るい色の植物やオブジェを置く。
素材の使い分け 空間を分割して多機能に見せる。 タイルと砂利、芝生をパッチワーク状に配置。
ミラー効果 空間が倍に見える。 小さな水盤を置き、空や植物を映し出す。

4. 都会的な外観を引き立てる植栽術

最近の松本では、シンプルでモダンなスクエア型の住宅が増えています。こうした「都会的な外観」には、作り込みすぎない自然体の植栽がよく映えます。建物の直線的なラインを、植物の柔らかな曲線でいかに「崩す」かがポイントです。

「雑木の庭」という選択肢

かつての刈り込まれた庭木ではなく、山にある自然な姿の木々を植えるスタイルが主流です。これは「都会的モダン」な建物と非常に相性が良いです。

  • アオダモの軽やかさ: 白っぽい幹肌と細かな葉を持つアオダモは、モダンな外壁の前に植えると、美しい影が壁に映し出され、建物の表情を豊かにします。
  • 株立ち(かぶだち)の採用: 一本の太い幹ではなく、細い幹が数本スッと伸びる株立ちの木は、圧迫感がなく、現代のスマートな外構に馴染みます。
  • 足元の低木ミックス: 木の根元には、マホニアコンフューサやギボウシといった、シルエットの異なる植物を混ぜて植えることで、自然な「野趣」が生まれます。

建物との「一体感」を生む配置ルール

植物をバラバラに植えるのではなく、建物の一部として捉える配置を意識しましょう。

  1. シンメトリーをあえて崩す: 玄関の両脇に同じものを置くのではなく、片方に高木、もう片方に低木といった「不等辺三角形」の配置にすることで、動きのある洗練された印象になります。
  2. 「添える」緑の活用: 窓から見える位置に一本だけ枝を伸ばす、あるいは門柱の影からひょっこり緑を覗かせる。この「チラ見せ」のテクニックが、外観の格を一段上げます
  3. 鉢植えでのアクセント: 地植えが難しい場所でも、グレーやブラックの洗練された鉢(プランター)にオリーブやユーカリを植えることで、都会的なセンスをプラスできます。

都会的モダンを演出する植物チェックリスト


  • アオダモ、モミジ(いろはもみじ)など、枝先まで繊細な雑木を選ぶ。

  • ウエストリンギアやニューサイランなど、幾何学的な形の低木をアクセントにする。

  • マルチング材(ウッドチップや石)を敷き詰め、土を見せないことで清潔感を保つ。

こちらも読まれています:おしゃれな庭にするための造園術と植物活用法

5. ライティングで魅せる夜の庭園風景

造園の本当の楽しみは、日が落ちた後に始まると言っても過言ではありません。特に冬が長く、家の中で過ごす時間が多い松本だからこそ、「部屋の中から眺めて美しい夜の庭」を設計することは、暮らしの幸福度に直結します。

「光の重なり」で空間を立体的にする

庭全体を煌々と照らすのではなく、暗闇の中に光のポイントを点在させ、その反射や影を楽しむのがモダンなライティングです。

  • アップライトによる樹木演出: 下から木を照らし、枝葉の広がりを強調します。壁際に植えた木を照らせば、巨大な影が壁に投影され、ダイナミックな空間に変貌します。
  • パスライト(足元灯)の役割: アプローチの低い位置に光を置くことで、安全性を確保しつつ、落ち着いた料亭のような雰囲気を醸し出します。
  • 間接照明の魔法: ベンチの下や花壇の縁(ふち)にLEDテープライトを仕込むことで、構造物が浮いているような幻想的な演出が可能です。

信州の冬に強い照明計画

美しいライティングも、雪に埋もれてしまっては機能しません。松本エリアならではの配慮が必要です。

  1. スパイクライトの活用: 角度調整が可能なスパイク式のライトであれば、積雪量に合わせて照射角度を微調整したり、一時的に位置をずらしたりすることができます。
  2. 防雨・防湿性能の徹底: 雪解け水が器具内部に入り込み、故障するのを防ぐため、高いIP等級(IP67以上推奨)の製品を選びましょう。
  3. 12V(ローボルト)システムの採用: 感電のリスクが低く、自分で配置を変えやすいローボルト照明は、庭の成長に合わせて光の位置を調整しやすく、近年の主流となっています。
照明の種類 主な演出効果 おすすめの配置場所
スポットライト 特定の対象を強調し、ドラマチックにする。 シンボルツリー、壁面の石積み。
フットライト 安心感を与え、奥行きを強調する。 階段、アプローチ、テラスの端。
シャドーライティング 光よりも「影」を主役にする。 白い壁の前の落葉樹。

6. 石材と植物の絶妙なバランスとは

モダンな造園において、石材は「構造」を、植物は「生命感」を司ります。松本エリアでは、古くから松本城の石垣や城下町の石畳など、石が生活の中に溶け込んできました。この「無機質な石」と「有機的な緑」の比率をどうコントロールするかが、洗練された庭づくりの鍵となります。

黄金比率は「石 7:植物 3」

都会的でモダンな印象を強めたい場合、あえて石の面積を広めに取ることをおすすめします。これにより、空間が引き締まり、手入れの行き届いた清潔感が生まれます。

  • 構造材としての石: タイルテラスや自然石の乱貼りを広めに設けることで、生活動線を確保しながら、雑草対策も同時に解決できます。
  • 背景としての石: グレー系の塗り壁や石積みを背景に据えることで、植物の緑がより鮮やかに、浮かび上がるように見えます。
  • 柔らぎを与える緑: 石の直線が続く場所に、あえて枝ぶりの柔らかい「アオダモ」や、足元を覆う「フッキソウ」を添えることで、冷たすぎる印象を回避します。

信州の風景に馴染む石材の選び方

松本周辺の自然景観に合わせるなら、地元で採れる石や、それに近い質感のものを選ぶのが最も自然です。

  1. 安曇野石(あづみのいし): 青みがかった落ち着いたグレーが特徴です。和モダンな住宅の外構に使うと、松本の街並みにスッと溶け込みます。
  2. 諏訪鉄平石(すわてっぺいせき): 板状に割れる特性を活かし、アプローチの床材として人気です。乱貼りにすることで、モダンな中にも力強さを演出できます。
  3. 白川砂利・墨砂利: コントラストを強調したい場合に使用します。モダン住宅の建物周囲に敷き詰めることで、泥跳ねを防ぎつつ、デザインの純度を高めます。
石材の種類 デザインの相性 適した植物
大判のコンクリート平板 極めてモダン、無機質な美しさ。 ニューサイラン、グラス類。
安曇野石のゴロタ石 和モダン、ナチュラルモダン。 モミジ、シダ植物、コケ類。
石目調タイル 高級感、ホテルライクな造園。 オリーブ、ソヨゴ(株立ち)。

併せて読みたい記事:庭を劇的に変える造園のアイデアと成功のコツ

7. 忙しい世代に向けた管理のしやすさ

共働き世帯や子育て世代が多い松本において、「手入れが大変な庭」は生活の負担になってしまいます。「メンテナンスフリー」と「情緒」をいかに両立させるか。これが現代造園の大きなテーマです。

雑草との戦いを終わらせる設計

庭の悩みで最も多いのが雑草です。これを個人の努力(草むしり)で解決しようとするのではなく、構造的に解決しましょう。

  • 舗装面積の拡大: 土を露出させる面積を最小限にします。テラスを広く取ることは、BBQや子供の遊び場としての機能を増やしながら、除草の手間を減らす一石二鳥の策です。
  • 高機能防草シートの採用: プロ仕様の厚手のシートを敷き、その上に厚さ3〜5cm以上で砂利を敷きます。安価なシートでは数年で突き抜けられますが、高品質なものであれば10年単位で効果が持続します。
  • コンクリートの目地管理: 目地に砂利を入れるとそこから草が生えます。メンテナンスを優先するなら、弾性目地材やレンガで埋めてしまうのが正解です。

ローメンテナンスな植栽の選び方

植物を植えたいけれど、剪定や落ち葉が心配という方には、以下の基準で植物を選ぶことをおすすめします。

  1. 成長が緩やかな樹種: ソヨゴや常緑ヤマボウシなどは、一度形を整えれば数年は大きな剪定が不要で、忙しい世代に最適です。
  2. 自動散水システムの導入: 松本の夏は意外と乾燥します。水やりの時間を自動化することで、枯らすリスクをゼロにし、夏休みの旅行も安心して出かけられます。
  3. 常緑樹メインの構成: 落ち葉の掃除を最小限にするため、常緑樹を中心にし、季節感を出したい場所にだけ落葉樹を一株加える「8:2」のバランスが理想的です。

手間をかけずに美しさを保つ3つのコツ


  • 土の露出部分を極限まで減らし、砂利やタイルで覆い尽くす。

  • 剪定が少なく済む「スローグローイング(低成長)」な樹種を厳選する。

  • 自動灌水(かんすい)タイマーをセットし、日々の水やりから解放される。

関連文献:庭の手入れがラクになる造園術

8. シンボルツリーで家の格を上げる

造園において、シンボルツリーは文字通り「家の顔」です。一本の木があるだけで、建物の外観は驚くほど引き締まります。松本の冬を乗り越え、かつモダンな住宅に映えるシンボルツリーをどう選ぶべきか、その基準を明確にします。

「樹形」こそが最大のアート

モダンな造園では、花の色よりも「木のシルエット(樹形)」を重視します。建物が直線的であればあるほど、植物の曲線美が際立ちます。

  • 自然樹形の美しさ: 人工的に丸く刈り込まれた木ではなく、山に生えているような自然な枝分かれを持つ「雑木」を選ぶのが現在のトレンドです。
  • 透過性の確保: 葉が密集しすぎず、向こう側が透けて見えるような軽やかな木を選ぶことで、玄関周りに明るさと広がりが生まれます。
  • 経年変化を楽しむ: 春の新芽、夏のみずみずしい緑、秋の紅葉、そして冬の美しい幹肌。四季の移ろいを家の中から感じられる配置を検討しましょう。

松本でおすすめのシンボルツリー3選

耐寒性が高く、かつ現代的な住宅にマッチする樹種を厳選しました。

  1. アオダモ(株立ち): バットの材料としても知られる強靭な木です。白く斑紋が入る幹肌が美しく、北欧風やモノトーンの家に抜群に合います。
  2. イロハモミジ: 和モダンの定番ですが、モダン住宅にあえて合わせることで、日本らしい情緒が加わります。松本の冷え込みにより、紅葉の発色が非常に鮮やかになります。
  3. アオハダ: アオダモに似ていますが、より繊細な印象を与えます。成長がゆっくりで形が崩れにくいため、シンボルツリーとしての適性が非常に高いです。
樹種 特徴 メンテナンス性
アオダモ 涼しげな葉と白い幹肌。病害虫に強い。 ◎(剪定がほとんど不要)
ソヨゴ 常緑樹で冬も緑が残る。赤い実が成る。 ○(成長が遅く扱いやすい)
ジューンベリー 花・実・紅葉が楽しめる。食用も可能。 △(落ちた実の掃除が必要)

9. 松本エリアの気候と冬越しの準備

松本での造園において、最も避けて通れないのが「厳しい寒さと乾燥」です。冬の最低気温がマイナス10度を下回ることもあるこの地では、「植物の耐寒性」を確認することが、造園を失敗させないための最低条件となります。

「凍結」から植物の根を守る

地中の水分が凍ると、根が傷んだり、浮き上がったりして枯れる原因になります。

  • マルチングの徹底: バークチップや腐葉土で木の根元を覆います。これが断熱材の役割を果たし、急激な地温の低下を防いで根を保護します。
  • 水やりのタイミング: 冬場でも晴天が続くと乾燥します。朝の冷え込みが落ち着いた午前中に、たっぷりと水を与えることで、日中の乾燥から植物を守ります。夕方の水やりは夜間に凍るため厳禁です。
  • 鉢植えの避難: オリーブなど、松本の寒さにやや弱い植物を鉢で育てている場合は、冬の間だけ軒下や玄関内に移動させるなどの対策が有効です。

雪の重みによる枝折れを防ぐ

松本の雪は水分を含んで重くなることがあります。特に常緑樹は葉に雪が積もりやすいため、注意が必要です。

  1. 雪吊り・雪囲い: 伝統的な技法ですが、モダンな庭には竹を使わず、シンプルなロープやネットを使った現代版の雪囲いを施すことで、美観を損ねずに対策が可能です。
  2. 低木の剪定: 秋のうちに横に広がりすぎた枝を整理しておくことで、雪が積もる面積を減らし、枝が裂けるトラブルを未然に防ぎます
  3. 構造物の点検: パーゴラやフェンスに積もった雪が、下の植物に一度に落ちてこないよう、落雪ルートを確認しておきましょう。

松本の冬を乗り切るためのチェックリスト


  • 植栽時に、その樹種が「マイナス10度」に耐えられるか必ず確認する。

  • 11月中旬までにマルチングを済ませ、地中の凍結対策を完了させる。

  • 外部水道の「水抜き」を徹底し、配管や立ち水栓の破損を防ぐ。

10. 理想の造園を実現するための相談の流れ

ここまで様々なアイデアを紹介してきましたが、最も大切なのは「誰に、どう伝えるか」です。理想の庭を形にするためには、計画的なステップが必要となります。

ステップ1:ライフスタイルの棚卸し

いきなり「どんな木を植えるか」から入るのではなく、「庭で何をしたいか」を明確にしましょう。

  • 用途の優先順位: 子供を遊ばせたいのか、リビングからの眺めを重視したいのか、あるいは目隠しが最優先なのか。目的が明確になると、自ずと必要な構造物や植栽の種類が絞られます
  • 予算の配分: 建物本体に予算がかかる中、庭にどれだけ充てられるか。一度に全て完成させず、数年かけて育てていく「成長する庭」という考え方も素敵です。
  • 維持管理の覚悟: 自分が週に何時間、庭に時間を割けるか。正直な自己評価が、数年後の庭の美しさを決めます。

ステップ2:信頼できるパートナー選び

松本の風土とモダンデザインの両方を理解している専門家を探しましょう。

  1. 施工事例の確認: 自分の好みに近い事例があるか、特に「冬の表情」や「夜のライティング」を意識した事例があるかを確認します。
  2. ヒアリングの質: 「何を植えたいですか?」だけでなく、「どんな暮らしがしたいですか?」と聞いてくれる担当者は、生活に寄り添った本質的な提案をしてくれる可能性が高いです。
  3. アフターサポートの有無: 植物は生きています。植えた後の剪定指導や、冬越しの相談に乗ってくれる地元の業者が最も心強い味方になります。
相談フェーズ 準備すべきもの 打ち合わせのポイント
初回相談 敷地図面、建物の外観写真、理想の庭画像。 「やりたいこと」と「避けたいこと」を伝える。
プラン提示 提案されたパース図、見積書。 生活動線に無理がないか、冬の対策は十分か。
着工〜完成 特になし(現場確認は随時)。 石の向きや木の角度など、現場で微調整を行う。

松本の街並みに映える、あなただけのモダン邸園

松本市での造園において最も大切なことは、流行を追うことではなく、「この地の歴史と気候を敬い、現代の生活に最適化させること」です。城下町の品格、北アルプスの山並み、そして厳しい冬。これらをマイナス要因として捉えるのではなく、デザインの「力」として取り込むことで、時が経つほどに深みを増す、美しい庭が完成します。

理想の庭づくりへの第一歩として、まずは今日、ご自宅の窓から見える景色をじっくりと眺めてみてください。どこに緑があれば心地よいか、どの視線を遮ればプライベートが守られるか、その気づきが最高のプランニングの種になります。次に、散歩がてら近隣の素敵な庭を観察し、どのような石材や植物が松本の冬を元気に越しているかをチェックしてみるのも良いでしょう。一歩ずつ、松本の風土に寄り添う庭づくりを始めてみてください。

モダンな造園に関するよくある質問

Q. 造園の予算は、一般的に建物価格の何割程度を見込めば良いですか?

A. 建物価格の「1割」が一つの目安とされています。

例えば3,000万円の住宅であれば300万円程度ですが、松本のような寒冷地では基礎工事や高強度の構造物にコストがかかる傾向があるため、少し余裕を持った資金計画をおすすめします。

Q. 狭い庭でも「雑木の庭」にすることは可能ですか?

A. 十分可能です。むしろ狭い場所こそ雑木の軽やかさが活きます。

成長の遅い「アオハダ」や「ソヨゴ」などの株立ちを選び、剪定でボリュームをコントロールすれば、数平方メートルのスペースでも奥行きのある豊かな森のような表情を作ることができます。

Q. 子供が小さいため、モダンな石の庭だと怪我が心配です。

A. 樹脂デッキやゴムチップ舗装など、柔らかい素材を組み合わせるのが賢明です。

見た目はスタイリッシュなままで、転んでも安心なクッション性のある素材も増えています。また、石材の角を面取り(丸める)加工を施すことで、安全性を高めることができます。

Q. 松本城周辺の景観条例などは造園にも関係ありますか?

A. はい、エリアによってはフェンスの高さや色彩に制限があります。

特に「景観形成重点地区」では、使用できる素材や色が細かく決まっています。計画の初期段階で、松本市の景観計画を確認するか、地元に精通した業者に相談することがトラブル回避の近道です。

付随記事:造園リフォームで実現する理想の庭づくり事例集

FOURSIDE Team

「庭から始まる、 家族の新しい物語」

長野県松本市を中心に地域に根ざした外構・エクス テリアのデザイン・施工を実施。 庭を単なる 「家の 「外側」ではなく、 家族の笑顔を育み、 四季の移ろい を感じる「もう一つのリビング」 と考えています。 お客様一人ひとりのライフスタイルに寄り添い、 住まいの価値をさらに高める空間をプロデュース します。

  • 会社名 :株式会社エムズファクトリー
  • 創 業 :2014年4月1日
  • 代表者 :百瀬 貴宏
  • 会社HP:https://msfactory-garden.com/
  • 所在地 :〒390-1131 長野県松本市大字今井6961-1
  • 事 業 :外構工事一式、 エクステリア設計・施工、 造園、 塗装、リフォーム、 設備工事、造成工事、 害虫ブロック

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