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2026年1月25日

リゾート風のガーデン空間を作るためのガーデン家具の選び方

「海外の高級リゾートホテルのような、非日常的な空間を自宅の庭で再現したい」

そう願ってホームセンターでテーブルセットを買ってきたものの、実際に置いてみると「なんだかチープで生活感が抜けない」「日本の住宅街の雰囲気とマッチせず、浮いてしまった」という経験はないでしょうか。

リゾート風のガーデン空間を作る上で、家具選びは植栽や舗装以上に重要な役割を果たします。なぜなら、家具はその空間の「過ごし方」を決定づけ、視覚的なフォーカルポイント(注視点)となるからです。しかし、多くの人がデザインの表面的な模倣に終始し、家具のプロポーション、素材の質感、そして配置のロジックを見落としてしまっています。

私はこれまで、個人邸から商業施設まで数多くのガーデンデザインを手掛けてきましたが、成功するリゾートガーデンには必ず共通する「家具選びの方程式」が存在します。それは、単に高級なものを置くということではなく、空間全体の調和と、そこで過ごす人間の心理を計算し尽くした選択です。

本記事では、アジアンリゾートの重厚感から、地中海風の洗練された軽やかさまで、理想のリゾートスタイルを実現するための家具選びの極意を、プロの視点から徹底的に解説します。素材の特性からメンテナンス術まで、一生モノの知識を持ち帰ってください。

 

1. リゾート感を演出するガーデン家具の基本デザインと選び方

まず大前提として、「リゾート風」と一口に言っても、そのスタイルは多岐にわたります。バリ島のヴィラのような「アジアンリゾート」、サントリーニ島のような「地中海リゾート」、あるいはマイアミのような「モダンリゾート」。これらを混同して家具を選んでしまうと、統一感のないカオスな空間になってしまいます。

リゾート感を演出する家具選びの第一歩は、目指すスタイルの「定義」を明確にし、そのスタイル特有の「デザインコード」を理解することです。

スタイル別:家具のデザインコード

プロが家具を選定する際、以下のような分類に基づいて、形状や素材感を決定します。

リゾートスタイル別:ガーデン家具のデザイン特徴比較
スタイル デザインの特徴 推奨する素材・色 家具のプロポーション
アジアンリゾート
(バリ・タイ)
曲線的で有機的。手仕事の温かみや重厚感を感じさせる編み込みデザイン。 ダークブラウンの人工ラタン、チーク材、石材。
ファブリックはオフホワイトやアースカラー。
ロースタイル(低重心)
視線を低くし、ゆったりとした落ち着きを演出する。
地中海リゾート
(南仏・イタリア)
洗練されたアイアンワークや、白を基調とした爽やかなデザイン。装飾的な要素も含む。 ホワイトやブルーのアルミ、アイアン。
モザイクタイルのテーブルトップ。
細身で軽やか
脚の線が細く、地面が見える面積が多い「抜け感」のあるデザイン。
ラグジュアリーモダン
(マイアミ・ドバイ)
直線的でミニマル。無駄な装飾を削ぎ落としたシャープなフォルム。機能美重視。 ステンレス、コンクリート、グレー系の人工ラタン。
モノトーンやビビッドなアクセントカラー。
スクエアで大ぶり
モジュール式の大型ソファなど、空間を面で埋める構成。

「非日常」を生むためのサイズ感の魔法

日本の住宅事情では、どうしても「コンパクトで邪魔にならない家具」を選びがちです。しかし、これこそがリゾート感を損なう最大の原因です。
リゾートホテルの家具を思い出してみてください。どれもサイズが大きく、ゆったりとしていませんか? 人間は、自分の身体のサイズに対して家具が大きければ大きいほど、「守られている安心感」と「優雅さ」を感じます。

庭のスペースが許す限り、あえて「オーバーサイズ」の家具を選ぶこと。これが自宅をリゾートに変える魔法のテクニックです。例えば、一人掛けのチェアでも、通常の幅60cmではなく、幅80cm以上のワイドタイプを選んでみてください。その余裕こそが、ラグジュアリーな空気感を生み出します。

関連記事はこちら:アウトドアダイニングを楽しむためのガーデン家具の選び方

2. ラタン製やウッド調の家具を活かしたリラックス空間の作り方

リゾートガーデンの主役といえば、やはり「ラタン(籐)」や「ウッド(木)」の質感を持つ家具です。自然素材の風合いは、植栽の緑と調和し、金属やプラスチックには出せない温もりを与えてくれます。

しかし、ここで重要な選択があります。「本物の天然素材」を選ぶか、技術の進歩により生まれた「高機能な人工素材」を選ぶかです。日本の高温多湿な気候を考慮すると、プロとしての推奨は明確です。

PEラタン(人工ラタン)の可能性

かつて「ビニールっぽくて安っぽい」と言われた人工ラタンですが、現在は「高密度ポリエチレン(HDPE)」を使用した、本物と見紛うほどのクオリティを持つ製品が主流です。これを職人が手編みした家具は、天然ラタンの美しさを持ちながら、以下の圧倒的なメリットを提供します。

・完全耐候性: 水濡れ、紫外線、温度変化に強く、屋外に出しっぱなしでも劣化しにくい。
・メンテナンスフリー: 汚れたらホースで水をかけて丸洗いできる。
・ササクレがない: 衣服を引っ掛けたり、肌を傷つけたりする心配がない。

リラックス空間を作るためには、このPEラタン製の「ソファセット」を核に配置計画を立てます。ポイントは、L字型のコーナーソファなどを配置し、「囲まれ感(Cocooning)」を作ることです。視線が外に抜けすぎず、内側に向くような配置にすることで、心理的な安心感が高まり、会話が弾む親密な空間が生まれます。

チーク材が放つ「本物」のオーラ

一方で、ウッド調の家具を選ぶなら、妥協せずに「チーク材」を選ぶべきです。世界三大銘木の一つであり、その油分の多さから「木の宝石」とも呼ばれるチークは、水に強く、腐りにくい最強の屋外用木材です。

チーク材の魅力は、経年変化(エイジング)にあります。最初は黄金色(チーク・ゴールド)をしていますが、太陽光と雨にさらされることで、徐々に美しい銀白色(シルバーグレー)へと変化します。この変化を「劣化」ではなく「熟成」として楽しめるのが、本物を知る大人のリゾートスタイルです。

ウッド調家具を取り入れる際は、床材(ウッドデッキ)と同化しないように注意が必要です。デッキが木製なら家具はラタンやアイアンにする、あるいはデッキの上にラグを敷いてゾーニングするなど、素材のコントラストをつけることで、家具の存在感が際立ちます

3. プールサイドやウッドデッキに合うラウンジチェアの選び方

リゾートの象徴とも言えるのが、プールサイドやデッキに並ぶ「ラウンジチェア(寝椅子)」です。ここに横たわり、空を見上げる時間こそが、最高のリラクゼーションです。日本ではプールがない家庭も多いですが、ウッドデッキやテラスにラウンジチェアを置くだけで、視覚的なリゾート効果は絶大です。

ラウンジチェアにはいくつかの種類があり、用途と設置スペースに合わせて選ぶ必要があります。

リゾートラウンジチェアの種類と機能比較
種類 特徴・形状 メリット 設置スペースの目安
シェーズロング
(Chaise Longue)
背もたれが長く、足を伸ばして座れる長椅子タイプ。リクライニング機能付きが一般的。 完全な仰向けになれるため、日焼けや昼寝に最適。最もリゾート感が出る。 長さ200cm × 幅70cm
(周囲に通路幅が必要)
デッキチェア
(Deck Chair)
折りたたみ可能な簡易チェア。木製フレームにキャンバス地を張ったものが代表的。 使わない時は収納できる。軽量で移動が楽。カジュアルな雰囲気。 長さ100cm × 幅60cm
(比較的コンパクト)
サンラウンジャー
(Sun Lounger)
シェーズロングと同義だが、よりプールサイド向けに特化した樹脂製やメッシュ素材のもの。 水濡れに強く、濡れた水着のまま座れる。キャスター付きなら移動も容易。 長さ200cm × 幅70cm

プロが教える「ペア配置」の法則

ラウンジチェアを置く際、1脚だけポツンと置くのは避けてください。リゾート感を出すためには、必ず「2脚をペアで配置し、その間にサイドテーブルを置く」のが鉄則です(これをシンメトリー配置と呼びます)。

この構成にすることで、空間にリズムと高級感が生まれます。たとえ一人で使う場合でも、ペアで置かれていることで「誰かと時間を共有する余裕」が演出され、ホテルのような格式が整うのです。サイドテーブルは、ドリンクや本、サングラスを置くために必須のアイテムであり、チェアと同じ素材感で合わせることで統一感が増します。

4. 日差しを遮るカバナやサンシェードを取り入れたデザインの工夫

屋外で快適に過ごすために絶対に欠かせないのが「日除け(シェード)」です。直射日光の下では、どんな高級家具もただの「熱い物体」に過ぎません。リゾートスタイルにおける日除けは、単なる機能性だけでなく、空間を立体的に見せ、エリアをゾーニングする役割も果たします。

憧れの「カバナ」を取り入れる

究極のリゾートアイテム、それが「カバナ(Cabana)」です。カバナとは、プールサイドやビーチにある天蓋付きの休憩スペースのこと。四隅に柱があり、カーテンやドレープで囲われた空間は、王族のようなプライベート感を提供します。

日本の庭でカバナを実現するには、以下の方法があります。

・パーゴラ+カーテン: 既設のパーゴラや、アルミ製の独立フレームに、屋外用のカーテンを取り付ける。風になびく白いカーテンは、それだけでリゾートの象徴です。
・自立式ガゼボ: ホームセンターや専門店で販売されている、布製屋根付きの簡易テントハウス。コストを抑えてカバナ風の空間を作れます。

カバナの中にデイベッドを置けば、そこはもう家の中とは別世界の「離れ」になります。

パラソルの選び方と配置

もっと手軽に日陰を作るならパラソルですが、ここにも選び方のコツがあります。ビーチパラソルのような小さなものではなく、「カンチレバー型(自立吊り下げ式)」の大型パラソルを選んでください。

通常のパラソルはテーブルの中央に支柱が刺さりますが、カンチレバー型は支柱がサイドにあるため、テーブルやソファの真上に大きな日陰を作ることができ、邪魔になりません。傘の直径は3メートルクラスが理想です。色が重要で、リゾート感を出すなら「オフホワイト」か「ベージュ」一択です。濃い色は日陰が暗くなりすぎたり、熱を吸収して傘の下が暑くなったりすることがあります。

関連記事:コンパクトな庭やバルコニーに適したガーデン家具の選び方

5. クッションやファブリックでラグジュアリーな雰囲気を演出する方法

ガーデン家具の印象を決定づけるのは、実はフレーム(ラタンや木)ではなく、そこに乗る「クッション」や「ファブリック(布地)」です。多くの人がここでコストを削り、安価なポリエステル生地を選んでしまいますが、それは大きな間違いです。

アウトドアファブリックの最高峰「サンブレラ」

プロが屋外用ファブリックを選ぶ際、第一候補に挙がるのが米国Glen Raven社の「Sunbrella(サンブレラ)」です。これはアクリル原着糸という特殊な繊維で織られており、以下の特徴があります。

・圧倒的な耐退色性: 繊維の芯まで着色されているため、強烈な直射日光に何年さらされてもほとんど色褪せしない。
・防汚・撥水性: 水を弾き、汚れが染み込みにくい。カビも生えにくい。
・コットンのような風合い: 化学繊維特有のテカリがなく、高級感のあるマットな質感。

家具を購入する際は、付属のクッションがサンブレラ製、あるいは同等の性能を持つアクリル製であるかを確認してください。ここへの投資は、数年後の美観維持に直結します。

リゾートカラーの方程式

色使いにもセオリーがあります。ベースとなるクッション(座面と背面)は、汚れが目立たず風景に馴染む「グレー」「ベージュ」「トープ」などのニュートラルカラーを選びます。
そして、アクセントとなる「スキャッタークッション(飾り枕)」でリゾートの色を足します。

・アジアン: テラコッタオレンジ、深紅、ゴールドの刺繍入り。
・地中海: ターコイズブルー、レモンイエロー、幾何学模様。
・モダン: ブラック、ホワイト、ロイヤルブルー。

クッションの数は「少し多いかな?」と思うくらいが丁度良いです。たっぷりのクッションに埋もれる感覚が、ラグジュアリーな安らぎを生みます。

6. ハンモックやデイベッドを活用した癒しのリゾート空間の作り方

揺れる」という体験は、人間に原始的な安らぎを与えます。リゾートガーデンにおいて、ハンモックやブランコは単なる遊具ではなく、大人のためのヒーリングデバイスです。

ハンモックの導入ハードルを下げる

ハンモックというと「木と木の間に吊るす」イメージがありますが、日本の庭で都合よく大木が生えているケースは稀です。そこで活躍するのが「自立式スタンド付きハンモック」です。これなら場所を選ばず、デッキの上や芝生の上にも設置できます。

選び方のポイントは、ネット(網)タイプではなく、「ファブリック(布)」タイプを選ぶこと。キルティング加工された厚手の布製ハンモックは、包み込まれるような安定感があり、長時間寝ても体に網目が食い込みません。デザイン的にもソファのような高級感があります。

究極の贅沢「デイベッド」

スペースに余裕があるなら、ぜひ挑戦していただきたいのが「屋外用デイベッド」です。これは円形や正方形の巨大なソファで、大人が2〜3人で寝転がれるサイズ感のもの。多くの場合、専用の可動式シェード(日除け)が付いています。

これを庭のコーナー部分やシンボルツリーの下に配置すると、そこが庭全体の「聖域(Sanctuary)」となります。読書をする、昼寝をする、星を見る。ベッドの上で過ごす時間は、日常の喧騒を完全に遮断してくれます。

参考ページ:ペットや子どもと一緒に楽しめるガーデン家具の選び方

7. 屋外バーやカフェ風ダイニングを取り入れたガーデン家具の活用

リゾートの楽しみといえば、やはり「」と「お酒」です。ガーデンパーティや夕涼みの一杯を格上げするためには、ダイニングセットやバーカウンターの選び方が重要になります。

ダイニング&バー家具のスタイルと適正
スタイル 家具の構成 特徴とメリット 推奨シーン
フォーマルダイニング 長方形テーブル + チェア6〜8脚 しっかりと食事ができる標準的な高さ(70〜75cm)。大人数でのBBQやパーティに最適。 広いテラス
家族での夕食
カフェダイニング 円形テーブル + チェア2〜4脚 コンパクトで動線を確保しやすい。会話が弾みやすい距離感。 朝食、ティータイム
狭小スペース
ガーデンバー ハイテーブル(高さ100cm〜) + バースツール 立食パーティに対応。視点が高くなるため、柵越しの景色が見えやすくなる。大人の雰囲気。 夜景が見える場所
夫婦での晩酌

照明(ライティング)とのペアリング

夜のリゾート感を演出するには、家具と照明の組み合わせが不可欠です。ダイニングテーブルの上には、充電式のポータブルLEDランタンを置きましょう。キャンドルのような揺らぎ機能があるものを選べば、ロマンチックな雰囲気が高まります。

また、バーカウンターの下やソファの足元に「間接照明」を仕込むのもプロのテクニックです。光源を直接見せず、床面を照らすことで、家具が浮き上がっているような浮遊感を演出し、空間に奥行きを与えます。

関連記事はこちら:プロが教えるガーデンデザインの成功事例とアイデア

8. 庭の植栽と組み合わせた南国風ガーデンの作り方

どれほど高級な家具を置いても、背景がブロック塀や隣家の壁では興醒めです。家具と植栽(グリーン)はセットで考える必要があります。リゾート感を高める植栽計画のポイントは「葉の形」と「鉢(ポット)」にあります。

リゾートを感じさせる植物選び

日本の気候でも育つ、南国風の雰囲気を持つ植物を選びましょう。

・大きな葉、切れ込みのある葉: モンステラ、オーガスタ(ストレリチア)、バナナ、ヤツデなど。大きな葉はダイナミックな影を落とし、熱帯雨林のような雰囲気を醸し出します。
・ヤシ類・ドラセナ類: ココスヤシ、ソテツ、ドラセナ(ニオイシュロラン)など。これらをシンボルツリーとして家具の背景に配置するだけで、一気にリゾート化します。
・鮮やかな花: ハイビスカス、ブーゲンビリア、カンナなど。アクセントカラーとして取り入れます。

家具と調和するプランターの選び方

植物を植える鉢(プランター)も家具の一部です。プラスチックの鉢が見えていてはいけません。家具のテイストに合わせた大型の鉢カバーを使用します。

・アジアン: 素焼きのテラコッタ、ダークグレーのセメントポット。
・モダン: 直線的なファイバー強化プラスチック(FRP)の白や黒のスクエアポット。

家具の横に置く鉢は、家具の高さとバランスを取ることが大切です。ソファの横には背の高いトールポットを置いて視線の高さを変えるなど、立体的な構成を意識してください。

9. 実例から学ぶリゾートスタイルのガーデン家具を使ったデザイン

ここまで解説した理論を、実際の現場でどのように適用したのか。私が手掛けたリノベーション事例を、ビフォーアフター形式でご紹介します。

リゾートガーデン・リノベーション事例
事例・施主様 Before(悩みと課題) After(解決策とデザイン)
事例A:マンション屋上
(東京都・40代夫婦)
広いルーフバルコニーがあるが、コンクリートむき出しで殺風景。夏は暑くて出られない。都会の夜景を楽しめるバーのような空間にしたい。 「天空のモダンラウンジ」
床全面にウッドパネルを敷設。メイン家具として、グレーの人工ラタン製コーナーソファを配置。日除けには自立式の大型カンチレバーパラソルを採用。手すり沿いにLEDバーカウンターとハイスツールを設置し、夜景を独占できる設計に。観葉植物は全て自動給水機能付きの大型ポットに入れ、メンテナンスの手間を軽減。
事例B:戸建ての狭小庭
(神奈川県・30代家族)
隣家との距離が近く、視線が気になる。バリ島のリゾートホテルが好きだが、庭が狭くて大きな家具が置けない。 「隠れ家ヴィラ(Villa)」
隣家側のフェンスを高くし、ウッド調の目隠しルーバーを設置。その前に植栽エリアを作り、ソテツやニューサイランで緑の壁を作成。家具はあえてロースタイルのコンパクトな人工ラタンセットを選び、圧迫感を軽減。上部には三角形のシェードセイルを張り、おこもり感を演出。狭さを逆手に取った、包容力のある空間に。
事例C:海沿いの別荘
(千葉県・50代男性)
海風が強く、家具が錆びやすい。塩害対策をしつつ、大人数でBBQができるパーティスペースが欲しい。 「マリーナ・ダイニング」
家具はすべてチーク材と、錆に強いアルミ(粉体塗装済み)のハイブリッド製品を選択。大人8人が座れる3メートルのロングテーブルを特注。強風でも飛ばないよう、家具自体に重量を持たせた。クッションはマリングレードの撥水生地を使用し、急な雨や潮風にも対応。

これらの事例から分かるのは、家具選びとは単なる「モノの購入」ではなく、「ライフスタイルの設計」であるということです。どう過ごしたいか、誰と過ごしたいかを突き詰めることが、成功への最短ルートです。

10. リゾート風ガーデン家具を長持ちさせるためのメンテナンス術

最後に、手に入れた理想の家具を長く愛用するためのメンテナンスについて解説します。屋外家具は過酷な環境に置かれています。適切なケアを怠れば、リゾート家具はすぐに「廃墟の家具」へと変わってしまいます。

素材別メンテナンスの基本

ガーデン家具のメンテナンス頻度と方法
素材 日常のケア 定期メンテ(年1〜2回) 注意点
人工ラタン
(PEラタン)
ホウキで埃を払う。
水拭き。
中性洗剤を薄めた水で丸洗いし、ホースで流す。編み目の汚れはブラシで掻き出す。 高圧洗浄機を至近距離で当てると編み込みが解れる恐れがあるため注意。
天然木
(チークなど)
乾拭き。
食べこぼしはすぐに拭き取る。
シルバーグレーを維持するなら洗浄のみ。購入時の色を保ちたいなら、サンドペーパーで研磨し、チークオイルを塗布。 湿ったまま放置するとカビや藻の原因になる。通気性を確保する。
ファブリック
(クッション)
使わない時は収納ボックスへ。
埃を叩く。
カバーを取り外して洗濯(表示に従う)。中身のウレタンは陰干しして湿気を抜く。 防水スプレーを定期的に吹き付けると、撥水効果が長持ちする。

最大の防御「ファニチャーカバー」

メンテナンスの手間を最小限にする最強のアイテム、それが「専用のファニチャーカバー」です。使わない時、特に梅雨時期や冬場、カバーを掛けておくだけで、家具の寿命は3倍以上に伸びます。家具を購入する際は、サイズがぴったり合うカバーも同時に購入することを強く推奨します。

自宅を「世界一のリゾート」に変えるために

ここまで、リゾート風ガーデン家具の選び方から配置、メンテナンスに至るまで、プロのノウハウを網羅的に解説してきました。

リゾートガーデンを作ることは、単に庭を美しくすることではありません。それは、忙しい日常の中に「深呼吸できる場所」を確保することであり、家族や友人と過ごす「質の高い時間」への投資です。適切な家具を選び、空間を整えれば、パスポートを持たずにドア一枚でアクセスできる、あなただけのプライベートリゾートが完成します。

【今日から始める具体的なアクション】

・まずは、理想とするリゾートスタイルの写真(バリ風なのか、地中海風なのか)を3枚集めてください。そして、自宅の庭の写真を撮り、その3枚と見比べて「何が足りないか(色か、素材か、ボリュームか)」を分析することから始めましょう。
・次に、もし今あるプラスチックの椅子を使い続けるなら、その上に「アースカラーの分厚いクッション」を一つ置いてみてください。たったそれだけで、空間の空気感が変わり始めるのを実感できるはずです。

あなたの庭が、心からの安らぎと高揚感を与えてくれる、最高のリゾート空間になることを願っています。

関連記事:庭リフォームでペットと快適に暮らせる空間を作る

 

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