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2025年11月28日
造園費用を抑えて理想の庭を作るポイント
「いつかは、雑誌に出てくるような素敵な庭を…」。そう夢見ていても、いざ専門業者に見積もりを取ってみると、その想像以上の金額に驚いて、計画自体を諦めてしまった。そんな経験はありませんか?
何を隠そう、私自身も最初の家づくりで庭を計画した際、理想と予算の大きなギャップに頭を抱えました。しかし、その悔しい経験が、私に一つの大切なことを教えてくれたのです。それは、「お金をかけること」と「素敵な庭」は、必ずしもイコールではないということ。
むしろ、限られた予算の中で知恵を絞り、工夫を凝らし、時には自分の手を動かすことこそ、庭づくりの本当の醍醐味であり、庭への愛情を育む最高のプロセスなのかもしれません。
この記事では、ただ安いだけの庭ではなく、費用を賢く抑えながら、あなたの理想の暮らしを形にするための具体的なテクニックと、考え方のヒントを、私の経験を交えながらお伝えしていきます。
目次
1. 費用を抑える造園の基本テクニック
費用を抑えるというと、多くの人が「安い材料を使うこと」ばかりを考えがちです。しかし、本当の節約術は、もっと計画的で、長期的な視点に立つものです。ここでは、私が実践している3つの基本テクニックをご紹介します。
・テクニック1:「完璧」を目指さず、「成長」を楽しむ計画を立てる 私が犯した最大の失敗は、最初から100%完成された庭を作ろうとしたことでした。プロに依頼すれば、一瞬で完璧な庭が手に入りますが、費用は当然、一気にかかります。そうではなく、「庭は、家族と共にゆっくり成長していくもの」と考えてみませんか?
「一年目は、まずウッドデッキとシンボルツリーだけ」 「二年目に、小さな家庭菜園を作る」 「三年目に、レンガの小道に挑戦する…」
このように、数年がかりで少しずつ庭を育てていく段階的な計画を立てれば、一度にかかる費用を大幅に分散させることができます。未完成の余白があるからこそ、「次は何をしようか」と家族で語り合う楽しみも生まれるのです。
・テクニック2:自分でできること(DIY)とプロに任せることを見極める これが、コスト削減における最大のポイントと言っても過言ではありません。全てを業者任せにするのではなく、「自分の手でできることは、楽しみながらやってみる」というスタンスが大切です。
・DIYに向いている作業:簡単な花壇づくり、砂利敷き、芝張り、植栽など。
・プロに任せるべき作業:ウッドデッキやカーポートの基礎工事、ブロック塀の設置、電気工事など、安全性や専門技術が問われる部分。
私も若い頃、DIYでレンガの小道を作ったものの、数年で地面がデコボコになり、結局プロにやり直してもらった苦い経験があります。無理はせず、的確な「見極め」をすることが、結果的に一番の節約に繋がります。
・テクニック3:身の回りにあるものを「宝物」に変える おしゃれなガーデン用品は魅力的ですが、意外と高価なものも多いですよね。購入する前に、少し視点を変えて、身の回りにあるものを活用できないか考えてみましょう。 例えば、古い枕木を花壇の縁取りにしたり、使わなくなった火鉢をメダカが泳ぐ睡蓮鉢にしたり、割れたテラコッタを鉢底石として再利用したり。発想の転換こそ、お金のかからない最高の節約術であり、オリジナリティを生む源泉なのです。
※関連記事:小さな庭を最大限活かす造園アイデア集
2. 安価でも見栄えが良くなる工夫
「限られた予算でも、安っぽく見えない庭にしたい」。それは、庭づくりをする誰もが願うこと。ご安心ください。高価な素材を使わなくても、いくつかの「視覚的なテクニック」を駆使すれば、庭はぐっと上質で、センス良く見せることが可能です。
・工夫1:「フォーカルポイント」を一つだけ、リッチに作る 庭全体に均等にお金をかけるのではなく、「庭に入った時に、まず最初に視線が集中する見せ場」を一つだけ作り、そこにコストを集中投下します。 例えば、玄関アプローチの突き当りに、デザイン性の高い鉢に植えた美しいシンボルツリーを一つだけ置く。あるいは、庭のコーナーに、小さな噴水(ウォーターフィーチャー)を設置する。 この「一点豪華主義」は、ファッションにも通じるテクニック。一つの強い見せ場があることで、庭全体の印象がぐっと引き締まり、他のコストを抑えた部分が気にならなくなるのです。
・工夫2:「繰り返し」と「統一感」の魔法をかける 私がデザインでよく使うのが、この方法です。例えば、安価なレンガでも、それを「小道の縁取り」「花壇の囲い」「立水栓の足元」というように、庭の数カ所で繰り返し使う。たったこれだけで、空間全体にリズムと統一感が生まれ、驚くほどまとまりのある、計算されたデザインに見えます。素材がバラバラだと、どんなに一つひとつが高価なものでも、雑然とした印象になってしまいます。
・工夫3:「緑の量」で豊かさを演出する 構造物や装飾品にお金をかけられないなら、植物そのもので庭を豊かに見せましょう。 特に、ギボウシやヒューケラ、グラス類といった、葉の形や色が美しいカラーリーフプランツは、花と違って一年を通して長く楽しめ、コストパフォーマンスが非常に高い優等生です。 緑が豊かな庭は、それだけで生命力にあふれ、何より贅沢に見えるもの。植物の力を借りて、空間を満たしていくのです。
3. 造園でコスパの良い植物選びの方法
植物選びは、庭づくりの楽しさの核であると同時に、コストを大きく左右する重要なポイントでもあります。「安くて、丈夫で、よく増える」。そんな、夢のようなコストパフォーマンスの高い植物を選ぶための、私が実践している3つの秘訣を、こっそりお教えします。
・秘訣1:一年草ではなく、「宿根草・多年草」を庭の骨格にする 春や夏の花壇を彩るペチュニアやマリーゴールドといった一年草は、華やかですが、毎年苗を買い直して植え替える必要があります。これは、長い目で見ると意外とコストがかさむもの。 庭の骨格にするべきは、一度植えれば、冬は地上部が枯れても根は生き残り、毎年春になると再び芽吹いて花を咲かせてくれる「宿根草(しゅっこんそう)」や「多年草」です。年々株が大きくなり、庭が豊かになっていく「成長の喜び」も味わえます。
・秘訣2:「株分け」や「挿し木」で増やせる、魔法のような植物を選ぶ これが、ガーデナーにとって最強の節約術です。
・株分け:ギボウシ、アジュガ、シュウメイギクなど ・挿し木:ローズマリー、ラベンダー、ミントなどのハーブ類、アジサイ、セダムなどの多肉植物 これらの植物は、驚くほど簡単に、素人でも増やすことができます。「一株買えば、数年後には数十株になる」。まさに錬金術のようですよね。私も、友人から株分けしてもらった一株のアジュガが、今では庭の数カ所を美しいカーペットのように覆ってくれています。
・秘訣3:園芸店の「見切り品コーナー」を宝探しする 花が終わりかけた苗や、少し季節外れになった苗が、驚くほどの割引価格で売られている「見切り品コーナー」。ここは、私にとって最高の宝探しの場所です。 少し弱っているように見えても、家に持ち帰り、丁寧に植え付けて愛情を注いであげれば、見事に復活し、翌年には元気に花を咲かせてくれることがよくあります。植物の生命力を信じて、「育てる楽しみ」にお金を払う。これもまた、賢い植物選びの方法の一つです。
4. DIYとプロの施工をうまく使い分けるコツ
庭づくりで費用を抑えるための最大の分かれ道であり、そして最も頭を悩ませるのが、この「DIYとプロの使い分け」ではないでしょうか。すべてを自分でやろうとすると、膨大な時間がかかり、失敗して結局高くつくリスクもある。かといって、すべてをお任せすると、予算がいくらあっても足りなくなってしまいます。
私が長年の経験でたどり着いた、賢い「役割分担」の考え方。それは、「庭の骨格と安全はプロに託し、愛情を注ぐ化粧は自分の手で楽しむ」というものです。
・プロに任せるべき「土台」と「安全」に関わる工事 これはもう、絶対に守ってほしい鉄則です。私も若い頃、DIYでウッドデッキを作ろうとして基礎の作りが甘かったために、数年でガタガタと不安定になり、結局プロに基礎からやり直してもらったという、実に苦い経験があります。「安物買いの銭失い」どころか、家族の安全に関わる大問題です。 以下のような工事は、迷わずプロの力を借りましょう。
・ウッドデッキ、カーポート、パーゴラなどの基礎工事 ・高さが1mを超えるようなブロック塀や、重量のある門扉の設置 ・照明や屋外コンセントなどの電気工事 ・立水栓の増設や移動などの水道工事
・DIYで「愛情」と「個性」を注ぐ、装飾と植栽 プロにしっかりとした土台を作ってもらえれば、その上の「お化粧」は、私たちの腕の見せ所です。むしろ、ここはコストを抑えるためだけでなく、庭への愛情を育むために、楽しみながら自分の手でやるべきだと私は思っています。
・簡単なレンガや枕木を使った花壇づくり ・防草シートを敷いて、その上に砂利を敷き詰める作業 ・ホームセンターで買ってきた苗の植え付けや、寄せ植えづくり ・既存のフェンスや物置の塗装
「餅は餅屋」という言葉の通り、専門知識と安全性が求められる「骨格」部分はプロに任せ、自分たちの個性や愛情を注ぐ「仕上げ」の部分をDIYで楽しむ。これが、コストと満足度の両方を最大化する、最高の分担作業です。
※関連記事:DIYで作るガーデンフェンスのアイデアと作り方
5.予算内で収めるための見積もりの取り方
業者さんから提示された最初の見積もりを見て、その金額に驚きつつも、「こんなものなのかな…」と、そのまま契約してしまっていませんか?それでは、予算内で理想の庭を作るのは非常に難しいでしょう。
見積もりは、単なる価格表ではありません。それは、あなたの夢と現実をすり合わせるための、施工業者との最も重要な「対話」の機会なのです。
・鉄則1:「相見積もり」は、もはや常識 これはもう、絶対に実行してほしい基本中の基本です。最低でも3社以上の専門業者から見積もりを取り、比較検討しましょう。1社だけの見積もりでは、提示された金額が高いのか安いのか、その工事内容が適正なのか、判断のしようがありません。 私も、一番最初の庭づくりで1社しか見積もりを取らず、後からその工事の一般的な相場を知って「もっと安くできたはずなのに…」と愕然としたことがあります。
・鉄則2:見積もり依頼は「同じ条件」で「具体的に」 複数の業者に、それぞれ違う要望を伝えていては、出てきた見積もりを公平に比較することはできません。 「どこに、どんな素材で、どのくらいの大きさのものを、どんな仕上げで作りたいか」 手書きの簡単な図でも構いません。できるだけ具体的に要望をまとめ、全ての業者に同じ条件で見積もりを依頼することが、正確な比較検討の第一歩です。
・鉄則3:「一式」という言葉に惑わされず、減額案を「相談」する 見積もり書でチェックすべきは、総額だけではありません。特に「〇〇工事一式」と書かれている項目は要注意。何にいくらかかっているのかが不透明です。 「このウッドデッキの木材を、少し安い素材に変えたらどうなりますか?」 「この砂利敷きの作業は自分でやるので、項目から外してください」 といったように、項目ごとに細かく対話し、減額の可能性を積極的に探っていくこと。誠実な業者さんなら、きっと親身になって代替案を考えてくれるはずです。これが、予算内で理想に近づけるための、最も賢い方法なのです。
6. 素材費を抑えつつ完成度を上げる方法
「コストは抑えたい。でも、安っぽく見えるのは絶対に嫌だ…」。その気持ち、痛いほど分かります。お金をかけなくても、プロのように完成度の高い庭に見せることは、工夫次第で十分に可能です。ここでは、そのためのとっておきのテクニックを3つ、お教えします。
・テクニック1:「アウトレット」や「リサイクル素材」という宝の山を探す 私が暇を見つけては足を運ぶのが、建材のアウトレット店や、解体現場から出た古材などを販売しているお店です。 規格外になったタイルや、少し欠けてしまったレンガ、古い電柱や枕木など、新品の製品にはない、独特の「味」や「風合い」を持った素材が、驚くほどの安値で手に入ることがあります。新品だけが選択肢ではありません。宝探しのような感覚で、ぜひお近くのお店を探してみてください。
・テクニック2:「塗装」という、最も安価で効果的な魔法 例えば、ホームセンターで一番安く売っている、味気ないコンクリートブロック。そのまま積んだだけでは、確かにお世辞にもおしゃれとは言えません。 しかし、好きな色、例えばテラコッタ風のオレンジや、シックなグレーで丁寧に塗装するだけで、驚くほどおしゃれで高級感のある素材に生まれ変わります。私も自宅の小さな花壇はこの方法で作りましたが、訪れた友人からは「どこのブランドのブロック?」と聞かれるほどです。塗装は、最も安価で、最も効果的な魔法だと私は思っています。
・テクニック3:「見えない場所」で、賢くコストダウンする 完成した時に、人の目には触れなくなる場所。例えば、ウッドデッキの下の基礎部分や、花壇の中の見えない土留め、砂利の下に敷く砕石など。 そういったデザインに直接影響しない部分は、高価な化粧ブロックや新品の素材を使う必要は全くありません。再生砕石や、安価なコンクリートブロックなどを活用し、賢くコストを調整しましょう。 「見せる場所」にはこだわり、お金をかけ、「隠れる場所」では徹底的にコストを抑える。このメリハリこそ、プロが実践している予算管理のテクニックなのです。
※関連記事:理想の庭を叶える外構工事の事例集とアイデア
7. 造園リフォームの費用削減成功事例
百聞は一見に如かず。ここでは、私が実際に見聞きした中で、「これは賢い!」と膝を打った、費用削減の素晴らしい成功事例をいくつかご紹介します。あなたの庭づくりのヒントが、きっと見つかるはずです。
・事例1:「主役」以外はDIY!メリハリ投資で劇的ビフォーアフター 雑草だらけだった庭を、おしゃれなウッドデッキのある空間にしたい、と夢見ていたご家族。しかし、庭全体の工事の見積もりは、到底手の出ない金額でした。 彼らが取った作戦は、「一番の主役であるウッドデッキだけは、プロに完璧に作ってもらう」という、まさに「選択と集中」でした。そして、その周りの花壇づくり、植栽、砂利敷きといった「脇役」と言える部分は、全て自分たちの手で、週末に楽しみながらDIYで仕上げたのです。 結果として、プロが作った質の高いウッドデッキが空間の中心で輝き、その周りを手作り感あふれる温かい植栽が彩る、非常に魅力的な庭が完成。総費用は、当初の見積もりの半分以下に抑えられたそうです。
・事例2:「時間」を味方につけた、ゆっくり育てる庭 新築で家を建てたものの、外構に回す予算がほとんど残っていなかった、という若いご夫婦。彼らは焦りませんでした。 「庭は、一気呵成に作るものではない」と決め、5年がかりの計画を立てたのです。 最初の年にやったのは、一本のシンボルツリーを植え、家族が裸足で過ごせる小さな芝生のエリアを作っただけ。翌年、友人から株分けしてもらった宿根草でささやかな花壇を作り、3年目には、DIYでレンガの小道に挑戦…。 毎年少しずつ、庭が成長していく過程そのものを、家族の思い出と共に楽しむ。費用を分散できるだけでなく、庭への愛情が年々深まっていく、最も贅沢な庭づくりだと私は思います。
・事例3:既存のものを「活かす」リフォームで、処分費をゼロに 昔ながらの日本庭園で、大きくて重たい庭石や、鬱蒼と茂った木々の扱いに困っていたお宅のリフォーム事例です。当初は、全てを撤去して更地から作り直す計画でしたが、庭石や木の処分費用が非常に高額になることが分かりました。 そこで、発想を180度転換。「捨てる」のではなく、「今あるものを、どう活かすか」を考えたのです。大きな庭石は、そのまま新しい花壇の土留めや、趣のあるベンチとして再利用。鬱蒼としていた木々は、プロに剪定だけを依頼して、美しい樹形を取り戻し、庭の骨格として活かしました。 結果、処分費用がほぼゼロになっただけでなく、その土地の歴史を受け継いだ、どこにもない個性的な庭が生まれました。
※関連記事:予算別に考える理想の庭リフォームプラン
8. 予算を超えないための注意ポイント
庭づくりは、夢が膨らむ本当に楽しい時間です。しかし、その夢に夢中になるあまり、「あれもやりたい」「これも素敵」と追加していくうちに、気づけば予算が大変なことに…。これは、本当によくある話で、私も経験者の一人です。
そうならないための、自戒を込めた3つの注意点をお話しします。
・注意点1:「ついで工事」という、甘く危険な罠 工事が始まると、「せっかく職人さんが入っているのだから、ついでにここもお願いしようかな」という気持ちが、必ず芽生えます。 しかし、工事途中の安易な「追加」や「変更」は、職人さんの段取りを狂わせ、新たな材料費や人件費を発生させ、結果的に当初の見積もりを大きく超える最大の原因になります。最初に悩み抜いて決めた計画は、よほどのことがない限り、貫き通す。その勇気が、あなたの予算を守ります。
・注意点2:見積もり書の「諸経費」という、見えにくいコスト 見積もり書で、つい材料費や工事費の単価ばかりに目が行きがちですが、本当に注意して見るべきは、「諸経費」や「残土処分費」といった項目です。 これらは工事費全体の10〜15%を占めることもあり、意外と大きな金額になります。「運搬費」や、都心部では「駐車場代」が別途計上されることも。総額だけでなく、その内訳までしっかり確認し、不明な点は契約前に必ず質問する癖をつけましょう。
・注意点3:DIYの「隠れコスト」を見逃さない DIYは費用を抑えるための強力な武器ですが、材料費以外にも、見えないコストがかかることを忘れてはいけません。 ・スコップや水平器、電動ドリルといった「初期投資としての道具代」 ・材料を運ぶためのホームセンターへの「交通費」や「ガソリン代」 ・そして何より、あなたの「貴重な休日と時間」という、目に見えない最大のコスト これらの「隠れコスト」を全て計算した上で、本当にプロに頼むより安いのか、その作業は自分にとって「楽しい」と思える範囲なのか。冷静に判断することも、時には必要です。
9. 安くても失敗しない業者の選び方
「庭づくりの費用を抑えたい…」。その気持ちは、痛いほど分かります。しかし、その気持ちが、時として質の悪い業者を引き寄せてしまう「隙」になってしまうこともあるのです。
ただ一番安い見積もりを出してきた、という理由だけで業者に飛びつくのは、庭づくりにおける最も危険な行為です。「安かろう、悪かろう」で手抜き工事をされ、数年後に結局やり直しで高くつくどころか、取り返しのつかない後悔をすることに…。
私がこれまで、数多くの業者さんとお付き合いをしてきた中で培った、価格以上に大切な「信頼できるパートナー」を見極めるための、具体的なチェックポイントをお話しします。
・チェックポイント1:施工事例が「自分の理想」に近いか
まず、その業者が過去に手掛けた庭の写真や実績を、必ずたくさん見せてもらいましょう。ただ「おしゃれな写真」が並んでいるだけでは不十分です。私がチェックするのは、「自分の理想とする庭のスタイル」(例えば、ナチュラル、モダン、和風など)を、実際に数多く手掛けた実績があるか、という点です。 可能であれば、「実際にそのお庭を見せていただくことは可能ですか?」と聞いてみるのも一つの手です。写真では分からない、細部の仕上げや、数年経った後の植物の馴染み方などを確認できるかもしれません。誠実な業者さんなら、きっとオーナーさんの許可を取って、対応を考えてくれるはずです。
・チェックポイント2:こちらの話を「聞き上手」に聞いてくれるか
良い業者は、例外なく「聞き上手」です。こちらの曖-昧なイメージや、まとまらない要望を、決して急かさず、辛抱強く聞き出してくれます。そして、その上で「それなら、こういう方法はどうですか?」と、具体的な形にするためのプロの提案をしてくれます。
逆に、こちらの話を遮って、自社の得意なパターンや高価なプランばかりを一方的に勧めてくる業者は、少し注意が必要かもしれません。 私が密かに実践しているのが、あえて「NO」を言ってみることです。「そのプランは少し予算オーバーなので、難しいです」と伝えた時の反応を見ます。そこで嫌な顔をするのではなく、「では、この部分の素材を少し変えて、予算に収まるように工夫してみましょう」と、代替案を一緒に考えてくれる。そんな姿勢こそ、信頼できるパートナーの証です。
・チェック-ポイント3:見積もり書に「透明性」があるか
丁寧な見積もり書は、いわばその業者さんの「思考のプロセス」そのものです。なぜこの金額になるのか、その根拠が素人である私たちにも分かるように、誠実に示されています。 逆に、「〇〇工事 一式 〇〇円」といった、大雑把な項目ばかりが並ぶ見積もり書は要注意。後から「これは見積もりには含まれていませんでした」といった、予期せぬ追加請求の温床になりかねません。 材料名や数量、単価、メーカー名などが細かく記載されているか、そして不明な点について質問した際に、納得のいく説明をしてくれるか。その「透明性」こそ、良い業者の絶対条件だと私は考えています。
・チェックポイント4:「アフターフォロー」の体制は整っているか
庭は、作って終わりではありません。木は成長し、地面は沈下し、時には自然災害で壊れることもあります。「工事が終わった後」の関係こそ、実は最も重要です。
契約前に、
・工事後の保証期間はどれくらいか?
・植えた木が枯れてしまった場合の保証はあるか?
・小さなトラブルでも、すぐに見に来てくれるか?
といった、アフターフォロー体制について、必ず具体的に確認しておきましょう。安いだけで、作った後の責任を取らない業者では、本当の意味で安心して、長く庭を楽しむことはできません。
10. 実際の成功事例に見る節約ポイント
これまで見てきた費用削減の成功事例には、いくつかの共通した「賢い節約」の哲学がありました。最後に、そのポイントをまとめてみましょう。
・完璧を求めず、「時間」を味方につける 一気に100%の庭を作ろうとしない。数年がかりで少しずつ育てていく計画が、結果的に費用を分散させ、庭への愛情を育む。
・「骨格」はプロに、「化粧」は自分で 安全性や専門性が求められる基礎工事はプロに任せ、植栽や塗装といった、自分の個性を表現できる部分はDIYで楽しむ。
・捨てる前に、「活かす」を考える 既存の庭石や木々を、安易に処分しない。再利用したり、剪定して活かしたりすることで、処分費用を削減し、オリジナリティのある庭を創る。
・「一点豪華主義」で、視線を集める 庭全体に満遍なくコストをかけるのではなく、フォーカルポイントとなる一箇所にだけ予算を集中させる。
・「増える植物」を育て、緑の資産を築く 株分けや挿し木で増やせる宿根草を庭の主役にすることで、年々、追加費用なしで庭を豊かにしていく。
※関連記事:予算別に考える理想の庭リフォームプラン
庭づくりは、暮らしづくり
費用を抑えて自分の庭を作ることは、単なる「節約」ではありません。それは、「自分たちの暮らしにとって、本当に大切なものは何か」を、家族で見つめ直す、とても創造的で豊かなプロセスだと、私は思います。
どこにお金をかけ、どこで手間をかけるか。その選択の一つひとつが、あなたのライフスタイルそのものを映し出します。
限られた予算の中で知恵を絞り、時には失敗もしながら、自分の手で少しずつ作り上げた庭は、どんな高価な材料で作られた庭よりも愛おしく、家族にとってかけがえのない場所になるはずです。
この記事が、あなたの「暮らしづくり」の、ささやかなヒントとなれば幸いです。
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